コラム:営業中途面接で何を観るか+α

前回書いたコラム:挑戦は失敗させることとセットで、もう1つ触れたかったポイントがあります。それは営業の中途採用面接時の話についてです。

営業職の採用をしていると履歴書に【●●ヶ月連続予算達成!】【達成率数百%!】といった実績が書かれている応募者が時折います。一見、これは凄い人材なのかもしれない!と色めき立ってしまうかもしれませんが、そこはちょっと落ち着いて観て欲しいのです。営業を長年やっている人からすれば、中期長期にわたって連続で予算を達成することや大幅に上振れた達成率をあげることがどれほど大変な事かは、よくご存じだと思います。それが一番簡単に実現するのは、予算が本人の実力や担当する市場に対し、適切に設定されていないことです。つまり、先のコラムでも取り上げました為末氏の意見を受けるなら、高すぎる予算達成率(継続達成度合いも含め)はもしかしたら、セーフティ・ゾーンでの実績かもしれないのです。誤解してほしくないのですが、だからダメということではありません。そこも想定して面接では見極めをした方が良いですよという事であり、多少セーフティ・ゾーンの予算であっても、長期にわたって安定してクリアすることが簡単という事でもないので、安定性を評価するのであれば十分期待できる人材かもしれません。

コラム:営業中途面接で何を観るか-2でも書きましたように
こういった実績を持つ応募者には、
・予算はどうやって決まっているのか
・達成率よりも昨年伸びはどうなっているのか
・周囲の達成状況はどうなのか
・何故、中期長期にわたり連続達成できているのか

この辺りを深掘りしてみるといいでしょう。

ここで面接者である皆さんが納得の回答が来たならば、それは素晴らしい応募者に巡り合えたという事になるかもしれませんね!思わせぶりにもったいぶらず、是非入社して欲しいという想いが伝わるようにしっかりと自社の魅力を伝えてご縁を頂いておきたいところです。

参考までに、私は3ヶ月で考えた時に2勝1敗くらいで進んで、半年トータルでは達成くらいの予算消化ができる目標が成長にも適切かなと思います。少しくらい無理がある予算に挑戦しないとなかなか忙しい中で営業手法の工夫を促すこともできませんし、逆に高すぎる目標で負け癖がついても長い目で見た時に良いことはありませんものね。

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「営業中途面接で何を観るか-1」 応募資料のどこ観るのか
「営業中途面接で何を観るか-2」 営業実績をどう観るのか
「営業中途面接で何を観るか-3」 組織貢献をどう観るか
「営業中途面接で何を観るか-4」 面接で使える質問その1
「営業中途面接で何を観るか-5」 面接で使える質問その2

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【面接で使える質問-2】 強みは何ですかで終わらせない質問
【面接で使える質問-3】 あなたは何を期待できますか?