コラム:営業中途面接で何を観るか-5

お客様のところで、「来期以降に向けての人員補強を進めていきます」という話題が出る機会が増えているので、私が実際に中途採用面接にあたっていた時にどんなポイントを観ていたかをまとめてみますということで、前回までに
【人気シリーズコラム】営業中途面接で何を観るか
「営業中途面接で何を観るか-1」 応募資料のどこ観るのか
「営業中途面接で何を観るか-2」 営業実績をどう観るのか
「営業中途面接で何を観るか-3」 組織貢献をどう観るか
「営業中途面接で何を観るか-4」 面接で使える質問その1
として書いてきましたが、今回はその5(もしくはオマケ)ということで「面接で使える質問」4つの後半です。

◆上司からの評価とそこへの対応
【質問の仕方】
「前職で、上司から君のここは良いところだと言われていたこと、課題だと言われていたことは何ですか?」と聞いてみてください。次に、返答の中で良いところについてはそれを実践するにあたり心掛けていたところなどを聞くといいのですが、質問のポイントは特に課題だと言われていた部分にあります。「どうしてできていなかったのですか?」という部分と「それについてどんな改善アクションを実践し、その成果はどうだったのか?」を深掘りしてみましょう。
【解説】
これは自己申告ではない視点からの評価に関するヒントを探る質問です。出てくる内容が、応募者の年齢や経歴に相応しいものなのか、違和感のあるものなのかが見極めの良いヒントになってきます。また課題点については、あり方として「改善意識を持てる人か?」と「その先に行動を起こせる人か?」という部分が見えます。理由をつけながら十分な改善行動が起こせていなかったりすると、中途採用としてはちょっと黄色信号なのかもしれません。

◆友達の言葉
【質問の仕方】
「もし、面接官の私があなたの友人と話せる機会があったと仮定して、○○さん(応募者)はどんな人ですか?と聞いたらどんな紹介をしてくれると思いますか?」おそらく最初は抽象的だったり、ありきたりな表現が出てくると思うので「それはあなたのどんな部分をみて、そういった紹介をしてくれるんでしょう?」「なにか象徴的なエピソードはありますか?」と深掘りすると話が広がります。また「友人のその紹介について、どう思いますか?ご自身の考える自分像とギャップありますか?」「それはどうしてそう感じますか?」こんな広げ方もありです。
【解説】
これは、先ほどの職場での第3者視点に対してプライベートの第3者視点を持ち込むことで、応募者の素のパーソナリティに触れるヒントが得られやすい質問です。仕事場で、本人の良さが十分発揮できていないケースもありますが、こういう質問から深掘りしてみることで応募資料などでは見えてこない顔が見えることもあるので、経験で言えば採用を前向きに検討している応募者と話す際に、振ってみると良い質問だと思います。

ということで、書き出すとあれこれ紹介したい内容も増えてしまい結局は全5回のシリーズとなりました「営業中途面接で何を観るか」ですが、最初にも書きましたように面接での見極めというのは本当に難しいものですし、結局は入社して実際の業務に就いてみないとわからない部分は必ずあります。それでも、今回紹介させて頂いた情報が少しでも皆さんの組織で有望な中途社員採用が実現されることにお役に立てることを願っています。

【人気シリーズコラム】営業中途面接で何を観るか
「営業中途面接で何を観るか-1」 応募資料のどこ観るのか
「営業中途面接で何を観るか-2」 営業実績をどう観るのか
「営業中途面接で何を観るか-3」 組織貢献をどう観るか
「営業中途面接で何を観るか-4」 面接で使える質問その1
「営業中途面接で何を観るか+α」 連続達成実績の行間を読む

【新シリーズ】面接で使える質問
「面接で使える質問-1」-面接の冒頭で伝える言葉
【面接で使える質問-2】 強みは何ですかで終わらせない質問
【面接で使える質問-3】 あなたは何を期待できますか?