コラム:義務より権利を先に主張する部下

すべきこともせずに、権利ばかり主張する社員がいて困っている

特に若い社員のこういったスタンスに対する悩みを相談されることがありますが、私自身のマネジメント経験の中でもこの手の話はありましたから、困惑している上司の方のお気持ちはよくわかります。また、こういうスタンスが、イマドキの若者は何を考えているかわからないという上司が嘆きの原因にも繋がるのでしょう。

何故、こういうスタンスになるか?という疑問と問題解決の為に部下と会話を重ねてわかったことは、上司にとっては当たり前の感覚である「組織で働く上では、権利の前に義務(求められるすべき事)を果たすべき」という優先順位付けや「権利と義務はどちらか一方だけという事はない」という点を、しっかりと理解できていないということでした。

この話をすると「そんなことまで教えないとだめなんですかね・・・」とこぼされる方がいるのですが、困っているのであれば一度きちんと話をしてみるべきでしょう。部下も全くわかってない訳ではないなくて、実際は、自分の事情を優先するあまり、自分が果たすべき義務が先だということに考えが及んでいないというのが、大多数です。だから、話をして改めて目線を変えてやれば「確かにそうですね・・・」と一定の納得をしてくれます。

・何故、営業成績が未達成でも約束の給料が支払われるのか
・義務を果たせていないのに、休んでも給与がもらえるのは何故か

こんな基本的な話から、君が義務を果たす前に権利を実行できるのは、その分、他の誰かがやってくれているからなんだという話を一度きっちりしてみるといいでしょう。

自分の視点だけで観るから、当たり前のように権利を主張するけれども、自分が社長だと仮定した時、義務も果たさず自分勝手に権利を主張する社員ばかりだと会社はどうなると思うか?
自分が社長なら、義務を果たす前に権利ばかり主張する社員をどう思うか?

という感じで、一度、自分の現状を客観的に見るよう促す会話をするのです。この時に、叱りつけるようにしては反発するだけなので、話し合うようなスンタスをとるように気を付けてください。

多少の課題をもっているとしても自社の入社試験をパスしてきた人材ですから、こういうことを改めて話をすれば、ちゃんと理解してくれるはずです。そして、客観的に自分を見つめた結果、理解できたのであれば、後はその時に求めてきてる要望について、臨機応変に認めるなり、条件付けするなりすればいいでしょう。

今回の例のように、若い世代を育成している中では「どうしてこんなこともわからないのか」と嘆きたいことがあると思います。数多くの若い世代を観て、多くの対話コミュニケーションを重ねてきてわかったことの1つは、上司が嘆くようなことがあった場合、それらについて部下は改めて教わったり、客観的に考えてみたことがないだけで、話をし、一緒に整理してあげれば、多くのケースは解決するという事です。先輩社員がそれは教えましたよということもあるでしょうが、問題になるときは、先輩は教えたけれど教えられた側はイマイチ理解できていなかったというのがよくあるので、まずは実態をよく把握してみるといいでしょう。(これは以前にコラムにも書きました「伝える」「言う」に詳しく書いてます⇒LINK)

ちなみに、新人研修でこういった、義務と権利の話と絡めて、結果を出せていない若手に給与が支払われるのはどうしてなのか?というような話はしっかりとしていますか?「新人のうちは、君たちの人件費コストは会社からすれば赤字の状態であり、まずは少しでも早く給料分に見合うような仕事ができるようになっていこう」と伝えて、当人たちが理解できているだけでも現場配属後の意識は結構変わりますよ。もし、あまりできていないというのであれば、今年の新人に現場上司からそんな話をしてみるといいですね。

 

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