コラム:部下とコンフォートゾーンから踏み出す-3

 人材育成現場において、部下の成長のために以下にコンフォートゾーンから踏み出させるか?について取り上げた「コラム:部下とコンフォートゾーンから踏み出す」の個別内容です。

部下がコンフォートゾーンから踏み出せない理由
1-上司が部下にコンフォートゾーンから踏み出すことを求めていない
2-上司のフォローが不足している
3-挑戦に伴う失敗も許容されないと部下が感じている

2つ目の「上司のフォローが不足している」はある意味、言葉そのままではありますが、仕事におけるコンフォートゾーンから踏み出すということは部下にとってはデキる仕事、不安のない仕事の範疇を超えてくる内容である以上、何かしらのフォローサポートが必要になる可能性が高いのですが、コンフォートゾーンから踏み出した仕事を指示した後、上司がフォローを施せていないことも珍しくありません。上司が適切なフォローを実践出来ていない理由は、そこまで気が回っていない、部下の力量把握が不十分なためにフォローの仕方がイメージできていない、忙しくてフォローに手が回らないなど様々ではありますが、部下にとっては必要なフォローがないことには替わりがなく、結果的としてその取組が上手くいかないと次からのフットワークが重くなったり、踏み出すことの価値を信じられなくなったりしかねません。これでは、部下の成長のためにと促した一歩が逆効果にもなりかねません。

そうならないためにも、成長に向けて部下がコンフォートゾーンから踏み出すことへ背中を押せたのであれば必要なフォローを欠かさないようにしましょう。先に上げました上司が適切なフォローを実践出来ていない理由に当てはまるような場合には次のようなヒントを参考にしてみてください。
■ 気が回ってない>>これはこのコラムに共感頂きヒントを探っている段階でクリアだと思います。
■ フォロー方法がイメージできない>>部下が取り組むことを想像した時につまづきそうな事を想像してみると良いでしょう。ありがちなケースと当事者の苦手分野から想像してみるとイメージしやすいはずです。それがイメージできれば、前もって対策を授けたり、つまづきが発生しそうなタイミングを見計らって声をかけてみるだけでも違うはずです。
■ 忙しくて手が回らない>>フォローは、上司である皆さん自身が実践することがMustではありません。忙しくて手が回せそうにない場合は、先輩社員や中間にいる役職者にフォローを指示すれば良いでしょう。ただ、この際に気をつけたいのは単に「フォローしておいて」という漠然とした指示にしないということです。何故、フォローを頼むのか?どんなフォローが必要となりそうなのか?など、具体的な内容を指示するようにしましょう。

なお、言うまでもありませんが、この場合のフォローは手取り足取りでやり方を手伝うことではありません。あくまでの部下の行動をサポートするに留めなければ、何の成長にもなりませんからね。営業同行でついつい部下よりも喋ってしまうような出過ぎた行動には気をつけてください。傍から観ていて焦れったくなってもそこはグッと我慢です!

部下がコンフォートゾーンから踏み出せない理由
1-上司が部下にコンフォートゾーンから踏み出すことを求めていない
2-上司のフォローが不足している
3-挑戦に伴う失敗も許容されないと部下が感じている