コラム:指示をしても動かない部下
管理職育成のコンサルティングや研修を行っている時に、管理職や部下を持つ上司の方々から「ちょっといいですか?」という前置きとともに質問される(こぼれ出る嘆き??)で、代表的な事の1つが「指示をしても部下がなかなか動いてくれず困っている。どうすれば、部下が動いてくれるのでしょうか?」というものです。このマネジメントコラムをご覧いただいている皆様はいかがでしょうか?
そこで「今はどうされてるんですか?」と質問すると、大体返ってくるのは「繰り返し言ってるんですが・・・・」という言葉とその背景に滲む半ば心折れて諦めかけている上司の苦悩する姿です。
もちろん「まぁ、それは言い続けるしかないですね」と答えることは簡単なのですが、悩まれている管理職・上司の皆さんからすれば、そんな言葉は救いにもなりません。問題を解決するための大原則は「問題の原因を明らかにし、その原因解消に必要な手立てをうつこと」ですから、私は質問します。
「何故、皆さんの指示に対して部下は動かないんでしょうね?」
実は「部下が指示通りに動いてくれない」と困っている上司の多くが、この質問に明確な回答を持っていないのです。もしくは、憶測だけで原因を仮定していたり。。。つまり、問題に対して明確な原因を把握することなく通り一片のアプローチをして、問題が解決しないと悩んでいるわけです。「指示をしても動かない部下」という上司の悩みが解決しない原因の1つは、結構な確率でここでの躓きにあります。
当マネジメントコラムを日頃ご覧いただいている皆さんはどっかで聞いたことある話だと思われているかもしれません。そうなんです、実はこの「指示をしても部下が動いてくれない」問題を解決する考え方は、先日の<コラム:自ら考えて動ける部下-1>とかなり近いのです。分解図の表現もほぼ同じですが、今回の「指示をしても部下が動いてくれない」原因を分解してみるとこんな感じです。
「指示をしても部下が動かない」という事実の背景にある原因がこの細分化されたどれかだと判明したとすれば、皆さんの部下へのアプローチはそれでもこれまでと同じでしょうか?きっと、少し違うものとなるはずですよね?間違ってはいけないのは、これらの原因を推測で決めるのではなく、本人たちとしっかりと対話したうえで導き出すことが大前提だということです。
考え方はわかったけれど、それでもなかなか実践したり、突き止めた原因に対して具体的にどのような対策アプローチを施していけば良いかわからないという場合は、マネジメントスキルアップのご相談として一度お問合せ頂ければと思います。