コラム:営業資料としての「会社案内」

 
ほとんどの会社が準備しておられるであろう資料の1つに「会社案内」があります。

何の為にあるのかと言えば、当然ながら「自社について対外的に紹介し、知ってもらうため」であり、その為にもお客様や社会に対する想いから、どんな特徴/特色があるのかといった自社を紹介するうえで大事な情報が盛り込まれた資料となっているはずです。そして、それは言うまでもなく営業担当にとっての【大事な営業ツールの1つ】のはずです。
ところが、
・会社案内を使って適切に自社を紹介できるか?
・商材としての「自分の会社」を魅力的に紹介できるか?

というと、実はこれが出来ていないケースが決して少なくないのです。

ここまで読まれて、うちは大丈夫だろうと思われた経営者の皆さん、ものは試しです。何人かの営業担当に「会社案内を適切に使った自社の紹介」ができるかを実演してもらうと良いでしょう。会社案内に書かれている情報の中から伝えるべきポイントをしっかりと相手に理解して頂けるトークなのか?話が終わった時に、他社との違いが魅力的に伝わり、この会社と取引をする方が良さそうだと感じられるか?複数の担当に確認した時に、ある程度は誰が話しても同じようなポイントを突けているか?こんな視点で確かめてみてください。

先日も、営業力強化の支援に入るクライアント様で、まず最初に会社案内を使った会社紹介を実演してもらいましたが、結果は良いものではありませんでした。聞く人によって説明で注力するポイントはバラバラで、話を聞き終わっても他社との違いは何一つ心に残らない。資料の序盤に大きく取り上げられた自社の特徴についてほとんど言及しない人もいれば、会社案内なんてもう長い間営業先で使った記憶が無いという人も。実施前は「さすがにそれは大丈夫だと思います」と話されていた上長の方は、苦笑いするしかないという状態でした。
しかし、先にも書きましたように、これは別段珍しい光景ではないのです。日頃、改めて会社案内を使って会社紹介をする機会が無いことと、それが出来ない事とは似て非なるものです。まして、新規開拓をしている担当ともなれば、最初に会社案内で自社を紹介する段階でどれだけ魅力的に伝えるかでその後の商談が違ってきます。

・自分の会社の特徴は何があるのか?
・その特徴は顧客にどんなメリットがあるのか?
・それらを会社案内を使いながら簡潔に話せるトークとは?

これをしっかりと整理し、会社案内をめくりながらいつも同じように営業トークとして使える状態にするだけで、新規開拓であれば契約獲得数が数十%変わるケースも全然ありえます。新卒がこれを徹底的に指導することであっさりと初受注を獲得してきたりもするのです。取扱商材があまり他社と差別化できないものばかりで、いつも値段だけの勝負になるという不満も耳にしますが、会社自体を効果的に他社と差別化することで「商品は他社と変わりないけど、御社と取引をしたい」と言ってもらえるようケースはそんなにレアケースではないはずです。

より高度に他社と差別化しながら自社を紹介する手法もあります。別に、特段に難易度の高い話ではありません。コツとトレーニング。これさえ押さえることが出来れば、新卒であっても短時間で営業としての基礎レベルを上げることができますし、ベテランであっても出来るようになっておくことは必須のスキルです。是非、自社でも取り組んでいきたいという場合は、下記よりお問合せ下さい。