コラム:「よくする」は上司の役割

 
日頃より、弊社の各種コラムへは様々な方にアクセス頂いておりまして、少しでも読んで頂いた方のお役に立っていればと思っているのですが、そんな弊社コラム(組織営業総研コラムカテゴリー:人材育成のポイント)の中でも、連休前は「モチベーション」関連のものにアクセスが急増していて、新入社員を筆頭に若手の方の悩みが反映された動きだったのだろうと観ておりました(LINK⇒コラム:仕事のモチベーション

そして、連休明け以降、今度はこちらのコラム(LINK⇒コラム:義務より権利を先に主張する部下)へのアクセスが急増しています。日頃からアクセス数の高いコラムではありますが、明らな増加傾向が見えていて、恐らく連休明けに部署に本配属され本格的に業務に入っていく組織で、上司の方々がこちらのコラムタイトルのように、権利の主張ばかりが目立つ印象のある部下のスタンスに困惑して、解決策探しをされている動きを反映しているのではないかと推測しています。訪問に繋がっている検索サイトキーワードは「若手・権利・主張・義務」の組み合わせで、中には「権利ばかり主張する部下」というストレート過ぎる検索ワードもあり、苦悩の程が伺えます。

1つの考え方、アプローチについては先ほどのコラム(LINK⇒コラム:義務より権利を先に主張する部下)に書かせて頂いてますが、基本的なアプローチの軸は「上司の価値観(働く上では当たり前と考えられること)に合致しない部下に、一体何考えてるんだ!」と苛立ちを含んだ受け止め方をする前に、「何故、自分たちの価値感覚とずれた状態が生まれているのだろうか?」という疑問を、ある意味ポジティブに持ち、「何故なんだっ!!」ではなく、「どうして??」というスタンスからその理由を突き止めるようにすることが大事です。そして、それを知り、肯定した上で対応策を考える。上司の感覚とずれていたスタンスありきでアプローチするもよし、向き合って話し合いスタンスを改善してから進むも良しですが、大事なのはまず現状を知りそこから始めるという事にあります。

上司の役割は、今回の例にあげている「権利ばかり主張する部下」のようにセオリーとされる判断や価値基準とずれる上司にとっての想定外の部下自身もしくはその言動に対して、感情を荒げたり、諦めるのではなく、あるべき状態へ「よくする」ことにあります。そう考えると、私も管理職経験が長いので苛立つ上司の気持ちもわかりますが、原因を探り対策を練ることがやはり大事だと言えるわけです。こんな話をすると、それはわかるけれど、そもそもその部下の考えていることがわからないという意見もありますが、それでも組織の中で問題があれば誰かが「よくする」役割をやらなくてはいけない訳で、今回のような若手人材への指導は他ならぬ直属の上司がしなければ他に誰がやるのでしょうという話となのです。ちょっと長くなってしまいましたので、「部下を知る」については、また改めて書きますが、1つの切り口はこちらのコラム(LINK⇒コラム:育成に繋げる部下とのコミュニケーション)を参考にしてみてください。