With the Client:積水ハウス株式会社 荻田様 [前編]
弊社のお客様の声をお届けするインタビュー【With the Client】今回は、大人気セミナー研修「引き出す人材育成」を技術系管理職に向けた研修プログラムの「人材育成スキル」パートにご採用頂いております積水ハウス様において、セミナー研修導入の窓口となっていただきました施工部の荻田課長にお話を伺わせて頂きました。
積水ハウス様の人材育成に対する取り組み
本日はお忙しい中お時間を頂きありがとうございます。今回、組織営業総研のセミナー研修をご利用頂いているクライアント様へのインタビューとしまして、積水ハウス様での人材育成に対する取り組みや弊社セミナーへのご感想から荻田様の人材育成への想いなど伺わせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
こちらこそ、どこまでお役に立てるかわかりませんがよろしくお願いいたします。
2014年の秋にお話しを頂いてから、これまでに全国を回ったりしながら定期的に新任管理職向け中心に研修をご依頼頂き、既に数多くの技術系管理職の皆様に、弊社「引き出す人材育成」のセミナーを受講頂いたわけですが、どちらのエリアに伺っても強く感じたのは皆さんの人材育成に対する意識、熱意の高さでした。まずは会社全体や荻田様の所属されるご部署における人材育成に対すや取り組みやお考えなどについてお聞かせいただけますでしょうか。
そうですね、私どもの部門だけが管理職に求めるスキルとして「人材育成」の位置づけが特別に高いというよりは、会社全体として人材育成、とくに今はマネージャー層いわゆる管理職層の育成に関して優先度高く取り組んでいるという状態ですね。最近では、管理職になる前段階でのアセスメントの仕組みも整備され、活用が進んできていますし、新任リーダー系の研修は人事部が主催するなど、会社全体としてかなり手厚い人材育成環境になっていると思います。
なるほど「管理職」と一口に言いましても預かる組織の規模は様々だと思いますが、御社の中で、今回の研修の対象となるクラスの管理職もしくは次世代層となる方々は、平均して何名くらいの部下をマネジメントしておられるのでしょうか?
対象層としては各職種の拠点の長というポジションがそこに相当するのですが、事業所によっても人数に違いはありまして、少ないところですと4名程度という比較的小さな組織から少し大きくなってくると直下で10名を超えるケースもありますね。
4名からとなると比較的小さな規模をマネジメントされている方もおられる訳ですね。
荻田様は、人事部のご所属ではなく施工部という部門の中でセミナー研修を企画しておられますが、一般的には企業の社内研修は人事部主導の企画が占める割合が多いと思います。本来は、人事に任せ切らず、自部門に必要なスキルは自分たちで育成カリキュラムを組み立てられるほうが理想ですから、それを実践されているということも人材育成への熱量の表れなのでしょうね。
ちなみに以前伺ったお話しですと、研修の講師は社内の方が務めることもあるということですが、社外講師の活用というのはどのように振り分けられているのでしょうか?
ここは個人的な考えという話なのですが、人材育成やロジカルシンキングのようなベーススキルの部分は社外講師にお願いするほうが良いかなと感じていています。と言いますのも、研修の狙いの1つとして受講者にスキルの幅を広げてほしいというのがあるわけですが、いろいろなところで研修をされている講師の方は、他社(違った環境)での事例なども話していただけるという強みがあって、そこが魅力の1つです。もう1つは、社内の人間が講師をするとなるとどうしてもお互いの業務の事情も知っているだけに、ついついそれを加味して話してしまいがちなので、社外講師にお願いすることで、そこの現場実情、現場事情とは一度切り離して、「あるべき論」「本質論」の視点でご指導いただくほうが有効だと感じています。
なるほど、確かに日頃社内で上長が指導しているような話でも「外部の人間から言ってもらうことで響きかたが違う」というポイントに価値を置いておられるクライアントもおられますね。先ほど伺いましたように部門内でのセミナー研修企画も多いということですが、積水ハウス様のように大きな企業ともなれば、いろいろな研修会社などから提案を受ける機会も多いのではないかと思います。いかがですか?
人事部門であれば、そういう機会もあるのかもしれませんが、私の場合は現場部門という位置づけもあって、それほど外部の方から研修のご提案を受けるということは無くて、むしろ自ら探しているという感じです。簡単なところであれば、インターネット検索だったり、人事や他部門の情報を持っていそうな人へのヒアリング、弊社で実績がないコンテンツであれば、一度自分で受講してみた上でその講師や内容が、自社・自部門にフィットするかを確かめたりしていますね。
なんと、まずはご自身で受講されたりもするんですね!やはり、そういう部分も私が御社の人材育成に対する熱量の高さを感じる一端なのだと思うのですが、フィットするかどうかはどの辺をご覧になっているのでしょうか。
私自身、今の役割となる前は長く現場にいましたから、困り事や課題にどんなものがあるかはわかっていますので、そことの関連性や、講師のプレゼンスタイルといいますか話し方などが受講する人に聴き入れやすそうかということも見ています。あとは、「教える」というよりも「気づきをもたらして、引き出してくれそうか」というところですね。私は、受講者となる人たちは、能力としては個々の中に良いものを持っているはずと信じているので、「教える」というよりも、持っているものを「引き出して」くれるというアプローチがいいなと。先ほども話しましたように、受講後に「受講してよかった」という感想を持ち帰ってもらうためには、何か一方的にできる人(講師)ができない人にスキルを教えるというよりも、持っているものを引き出してもらえるということが良いのではないかと思っています。
確かに、通り一遍のどこかの本で読んだようなフレームワークや型の話しだけだと、本を読んだほうが早いという話にもなりますよね。実際、私もサラリーマン時代に研修を受けていた時にそれは凄く感じていましたので、今回ご採用頂いている「引き出す人材育成」も含めた弊社のセミナー研修では「受講者にどれだけ気づきを手にしてもらい、かつ、それを日常で実践できるイメージまでを持ち帰っていただくか」という点はこだわっています。
上司と部下のコミュニケーションからどうすればより良い成果が生まれてくるのか
ここで、少し弊社の研修についてクライアントの立場から率直なお話を伺わせてください。初めにご相談いただいたのが2014年の秋なので、かれこれ何年にも渡って技術系管理職の人材育成スキル向上をサポートをさせて頂いているわけですが、少し当時を振り返っていただいて、研修実施前の打ち合わせなどの段階で弊社の研修セミナーに対しての印象や期待されていたポイントはどういうものだったのでしょうか?
1つは、物凄く深いといいますか、今まで見てきた研修よりも一歩二歩踏み込んでもらえそうだなということですね。例えば、ビジネスの本を読んだりしてなんとなくわかっていたつもりだったりすることがあると思うのですが、御供田さんはそこでは許してくれないといいますか(笑)それは打ち合わせの段階で凄く感じていましたねぇ。
ええ?!本当ですか?(苦笑)
もちろん「いい意味で」ですよ(笑)先ほどの「受講する側の気づき」にも関係してくるのですが、打合せの段階でも「自分自身そこまで考えてはいなかったな」というところに気づかせてもらえたりしたので、これは受講者の人たちもきっと同じように感じてもらえるなと思ったわけです。
もう1つは、研修全体において上司(管理職、リーダー)は「こうあるべき」というものがはっきりと提示されるというのも大きいですね。例えば、一般的に人材育成の話しなどで部下とのコミュニケーションは大事という話はありますけど、御供田さんの話しの場合、そのコミュニケーションの【先の話】がありますよね。部下とのコミュニケーションを元に、上司が部下の仕事における能力の可能性を見つけましょうとか。
確かにそういう話はいろいろな視点でお伝えしていますね。セミナーの冒頭でも解説している「単に同僚としてのコミュニケーションや信頼関係」と「 《人材育成に必要な》 上司と部下のコミュニケーション、信頼関係」の違いや、「上司は本来どうあるべきか?」の部分で伝えている内容はその典型例だと思います。
そうですね、まさにそうだと思います。例えば、私自身、長くスポーツをやってきているのですが、プレーミスがあった時に「ドンマイ、ドンマイ」と声掛けをしますけど、それだけではダメといいますか「いかに同じことを繰り返さないようなコミュニケーションをとるか」というのが大事だと思うんですよね。というのは、あくまでも仕事でのスキルとして話をしていますので。ですから、その上司と部下のコミュニケーションからどうすればより良い成果が生まれてくるのかというのが大事で、日頃そこを意識しないわけではないのですが、案外曖昧なのではないかと改めて思います。確かに、他のセミナー研修でもその部分に触れないわけではありませんが、御供田さんの場合は、そういう普段ついつい曖昧になりがちなことに対して、明確な目的として気づかされて、かつ具体的にどう動くか?という打ち手のところまで一歩も二歩も踏み込んでもらえるので、こちらの意識も変わります。ここは大きく他のセミナー研修とは違うなと感じます。
そう言っていただけると嬉しいです!!
例えば「引き出す人材育成」の中でも、自分の部下を「観る」の部分で、「最近、部下が仕事で悩んでいることを知っていますか?」という設問がありました。そもそも、そこで受講者全員が答えられるか?という話もありますが、一般的なセミナー研修だと知っていると答えられた時に「よく部下を観ていて凄いですね」で終わりそうなものですが、御供田さんのセミナーではその先に「そこに対して上司としてあなたはどんなサポートをしていますか」次の問いかけがあって、その視点は「ああ上司だったらやっぱりそこまでやってこそだなぁ」と考えさせられますよね。
そうですね。でもそこまでやって初めて、部下側の感じる「上司の自分(部下)に対する関心」などへの体感値も変わってきますからね。
確かに、受講者のフォローアンケートでも、日頃の部下との接し方に対する意識変化への感想、成功体験の声が出ていますね。
再オファーに繋げて頂いた初回の研修セミナーへのご評価
昨年は全国を周らせていただきましたが、荻田様は各地での開催に毎回ご同席頂いてきましたので、何度もこの「引き出す人材育成」を聞いていただいたわけですが、荻田様の個人の感想として、事前打ち合わせの時の期待値と実際の実施後の実感値でBefore / After的な率直なご感想はいかがでしょうか?
打合せの段階でそもそもの期待値が凄く高かったので、実施後の感想として期待値以上というよりは高い期待にしっかり応えてもらったという感じですね。私自身としても、様々な研修を企画する事務局側としても、気づけることが多い研修内容だなぁという想いでしたし(笑)
それは嬉しいですね!ありがとうございます。当り前のことですが、弊社としてもお客様の期待にお応えできることが目指すところですし、最初にオファーを頂いた時は「まずは一回」というお話だったのが、ご好評いただいて結果的に昨年の全国を周る研修へと発展していったので、それが何よりのご評価だったと感じております。
そうですね。結果的に、あるエリアではオブザーブで聞いていただいていたある上長の方からの「他職種の管理職にもぜひ聞かせたい」というオファーになり、技術系管理職以外の管理職向けに改めて管理職研修として実施して頂きましたしね。
あれも、本当に講師冥利に尽きるご依頼でした。それにしても、冒頭にも感想としてお伝えさせていただいた上長の皆さんの熱量という意味で、どこの会場も受講者である管理職の皆さんのさらに上長である次長様たちが、会場の後ろでオブサーブ参加頂いていたわけですが、その皆さんがまた凄く熱心に私の話しに耳を傾けて頂いたり、ワークタイムには各グループに足を運んで議論に耳に傾けられたりという光景を何度も目にしました。いろいろな企業様で社内研修として話をしていますが、オブザーブの上長の方があれほど熱心に受講者の状況に関心を持ってご覧になるといのはなかなか無いことなので、凄く驚いて荻田様に研修後にその話をさせていただきましたね。
ああ、そうでしたね(笑)
あれもやはり「人材育成や部下の取組への関心が高い」という組織風土の表れなのだろうと感じていました。
そういう部分もあると思いますし、あとはセミナー研修の中で仕掛けて頂いたワークでスポットを当ててもらっている内容自体に、上長が興味を惹かれていたというのもあると思います。日頃、なかなかお互いに確認したり考えを整理したりすることがないけれど大事な話にフォーカスして頂いていましたし、私もワークセッションの議論の過程や結果として出てくる意見などが、エリアによって傾向が違ったりすることを目の当たりにして、興味深かったですね。そういう意味でも、さきほど話をしましたように、受講者の中にあるものを引き出してくれる働きかけということで非常に気づきや腹落ちに繋がり易かったのだと思います。
そんなに褒めて頂けると照れますね(笑)
当初は1度にまとめて掲載させて頂く予定だったのですが、話が盛り上がっていろいろな話へと展開していき、人材育成に関する積水ハウス様の会社としての取り組みの話しだけに終わらず、また一人の管理職でもある荻田様ご自身のお話も非常に興味深い内容でしたので、カットすることなくほぼ全部を掲載することにしました。[ 後 編 ]では、話題は「ダイバーシティ」へも広がり、積水ハウス様での成功事例のお話からどう進めるべきかという話も!ぜひ[ 後 編 ]もご覧ください!