コラム:営業中途面接で何を観るか-4

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア

お客様のところで、「来期以降に向けての人員補強を進めていきます」という話題が出る機会が増えているので、私が実際に中途採用面接にあたっていた時にどんなポイントを観ていたかをまとめてみますということで、前回までに
「営業中途面接で何を観るか-1」 応募資料のどこ観るのか
「営業中途面接で何を観るか-2」 営業実績をどう観るのか
「営業中途面接で何を観るか-3」 組織貢献をどう観るか
として書いてきましたが、今回と次回はその4、その5(もしくはオマケ)ということで「面接で使える質問」を2回に分けて紹介してみます。

◆こだわりのものをプレゼンしてください
【質問の仕方】
まず「最近のマイブームやコレについてはいくらでも語れる!ということは何かありますか」を聞いてみてください。そして、その答えに関して「では、私はあまりそれについて詳しくないので、私が関心を持てるように1分間でプレゼンをしてください」と続けます。仮に最初の質問に対する回答が複数だった場合は、その中から1つ面接官の好みで選択すればいいでしょう。
【解説】
この質問で観てみたいポイントは次の3つです。
≪1≫ 相手の意図を汲み取れるか
面接官は「私が関心を持てるように」という条件を付けています。つまり単に何かの事柄について話すだけでは物足りません。相手の意図を汲み取りちゃんと聞き手側が関心を引くような話し方やポイントを如何に盛り込めるかが見極めポイントになり、実際の商談でどんな営業をしているかを推測するヒントにもなります。実商談で相手の意図を汲み取らず一人よがりの説明をしているようでは高い業績をあげてもらえる期待値は上がってきません。
≪2≫ 物事に対する関心を一定レベルで持っているか
今回の質問に対して「特にありません・・・」という回答が来るのは営業としてダメとは言いませんが、ちょっと残念ですよね。優秀な営業の多くは好奇心旺盛な傾向があります。ですから、今回のような質問に対して、「ない」という回答はあまり歓迎はできません。最悪、嘘でも何かは答えてくれるようであってほしいところです。
≪3≫ 物事に対する深掘り、探究心があるか
ここが面接でこの質問をして面白いポイントなのですが、まず大前提としてこだわっているという割には話が浅いようでは物足りないと言わざるを得ません。「好きです」「こだわってます」という割には話が薄っぺらい上辺の内容だったらやはりガッカリしますよね?
応募者が、好奇心の高さ(情報へのアンテナが高いか)や一定水準以上の探究心(物事へこだわれるか)をポテンシャルとして持っているか否かは、この質問を起点としたやりとりでどんなレベルの話ができるかで結構透けて見えます。もちろん回答によって、1分間アピールが終わった後も少し話題として突っ込んでみるといいでしょう。実践してみると残念なレベルの話に終わってしまう人も結構いるのですが、それでも経験上このやりとりで楽しませてくれた人は、入社後も一定以上の活躍をしてくれたり、周りへの影響力を発揮してくれていました。ちなみに少し変化させた広げ方ですと「フットサルが好きです」と答えた方に「では、私は11人でするサッカーが好きなのですが、フットサルの方が楽しいというプレゼンをお願いします」というように、類似する何かとの比較プレゼンをオーダーするのもありです。

◆ボールペンで1000万
【質問の仕方】
「ボールペンという商材で、できるだけ短期間に1000万の売上を上げたいのですが、何かアイデアをください。どんなボールペンか?単価はいくらか?などは自由に設定してください」
【解説】
これは特に模範回答があるわけでもなく「地頭質問」的な要素もあるのですが、質問意図としてはある程度即興でロジカルに回答を組み立てられるかと急なオーダーにどう対応できるかを観たいので、完璧に答えられたかは問題ではありません(もちろんそれに越したことはありませんが、そうなる確率はおそらく1ケタ程度です・・・)。ちなみに営業たるもの最低でも沈黙してギブアップは避けたいのですが、ちょくちょく白旗が上がります。
回答の方向性は多くの場合、安い単価で数を売る方向に振ってきます。そこで、100均でもボールペンが買える時代、どうやって差別化するのか?「できるだけ短期間で」という条件に対して、どうやって数をさばくのか?を追加で質問すると、いろいろと見えてきます。経験上で言えば、面接官の人が営業として経験豊富であればここでの回答から、応募者の「営業センス」の片鱗は感じられでしょう。なお、とにかく値段勝負というポイントから展開してくる人は、経験上値引き営業が沁みついて値段以外の商品メリットを推すことに対して感度が弱い可能性があります。皆さんの会社の商材が圧倒的な市場優位性を持っているのであればいいのですが、類似商材が多い中で競り勝っていかなくてはいけないのであれば、少し注意しておきたいところです。

今回紹介させて頂いた2つの質問は、私が面接に携わっていた時に基本どちらかを使っていたのですが、その後晴れて入社頂いた人は一様に「あの質問はきつかった・・・」とこぼしていましたね(笑)でも、どこの面接でも聞かれるような決まりきった質問よりも、こういった少し変化球の質問を中心としたやりとりの中にこそ、応募者のポテンシャルを計るヒントが見出せるものです。

では、次回で一連の「営業中途面接で何を観るか」シリーズは最後。
「面接で使える質問」の残りを紹介させて頂きます。

【人気シリーズコラム】営業中途面接で何を観るか
「営業中途面接で何を観るか-1」 応募資料のどこ観るのか
「営業中途面接で何を観るか-2」 営業実績をどう観るのか
「営業中途面接で何を観るか-3」 組織貢献をどう観るか
「営業中途面接で何を観るか-5」 面接で使える質問その2
「営業中途面接で何を観るか+α」 連続達成実績の行間を読む

【新シリーズ】面接で使える質問
「面接で使える質問-1」-面接の冒頭で伝える言葉
【面接で使える質問-2】 強みは何ですかで終わらせない質問
【面接で使える質問-3】 あなたは何を期待できますか?

 【組織営業総研】 代 表:御 供 田 省 吾
組織営業総研 代表 御供田省吾 営業力強化 人材育成コンサルタント 管理職育成、営業力強化、人材育成コンサルタント。 元(株)キーエンス エリア営業責任者~HOME'S営業Unit長。延べ数百名をマネジメントしてきた豊富な現場経験を元にしたノウハウで経営者と管理職、若手の気持ちがわかるコンサルタントとして企業を支援中。詳細はコチラ。

LINEで送る
Pocket
LinkedIn にシェア