コラム:見て見ぬふりをしない

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先日読んでいたとある【勝てる組織創り】のマネジメントに関する文章に「見て見ぬふりをしない」というフレーズが出てきました。これは、私自身が実際にマネジメントをする上で心掛けてきた要素の1つであり、強い組織創り、そしてその組織運営においても非常に大事なエッセンスなる言葉です。
今回は、この「見て見ぬふりをしない」の前に「良くない事」という要素を付けて「良くない事について見て見ぬふりをしない」という切り口で進めていきます。

何故「良くない事について見て見ぬふりをしない」が大事なのか?
それは【徹底度】に繋がるからなのです。
皆さんの組織、理想の姿として「徹底度の高い組織」にしたいと思いませんか?もし答えが<YES>ならば、是非この後に書く内容を読んで頂き実践してみてください。

まず最初に質問です。皆さんは上司として以下のような状況が実際にあったとして、いくつ「まぁ仕方ない」と許容しますか?
【事例グループA】
1.部下が定時に1分遅刻してきた
2.営業成績が達成率99%で終わった
3.部下が同僚に軽い舌打ちをした
4.事務所の床にシュレッダーゴミが少し落ちていた

全部NGという人もいれば、いくつかはまぁ良いのではという人もいるでしょう。でも同じような話でも以下のようになればどうでしょうか
【事例グループB】
1.部下が定時に1時間遅刻してきた
2.営業成績が達成率50%で終わった
3.部下が同僚を盛大に非難していた
4.事務所の床にシュレッダーゴミが散乱していた

多分の前述の【事例グループA】よりも多くの人が全てNGだと考えると思います。しかし、そうなると【事例グループA】の例も良いか悪いかで言えば良い事ではありませんが、2つの【事例グループ】の間にある許容とNGのラインはどこで、それは誰が決めるのでしょう?本来は決められるものでは無いはずですが、実際は何らかのラインが存在し、本来は良くない事もなんとなく許容されてしまっていることは珍しくありません。
ここで問題のポイントとなるのは、組織としてのルールや良い悪いの基準が統一されていないということです。人によっても違うし、条件次第でも変わってしまう。下手すると上司の気分でも変わる(これ絶対だめですよ!)なんてこともあります。この状態が組織運用の上で良いか悪いかは管理職の立場にある人ならわかると思います。もちろん、良くないですよね。

Thumbnail13では、どうしていくべきなのか?
実際の組織運営においては、何でもかんでもガチガチの基準やルールで縛ってしまうのも、息苦しさなどに繋がりがちでそれが常に正しいとは言えません。ですから、管理職としての皆さんが、自分の組織では徹底させたい事やきっちりとさせたい事に絞って取り組めばよいでしょう。そこについては管理職である皆さんが決めた基準、ルールなどは曖昧にせず、しっかりと良い悪い判断をし、部下にもそれを求めていくのです。

先に上げた事例の4つは、概ね以下のような分野の話しです。
1.期日や約束への意識
2.目標へのコミット、執着
3.チームワーク、コミュニケーション
4.環境の整備、整理

ですから、それぞれ皆さんが徹底度を上げたい、しっかりと運用させたいと思う事については、状況によって少しぐらいは仕方ないと大目に見たりせず、ちゃんと良くない事として指摘・指導をしましょう。つまり「良くない事について見て見ぬふりをしない」ということです。

例えば、「1.期日や約束への意識」であれば、やはり1分の遅刻すら許すべきではないでしょう。1分は良いけど5分はダメなどという曖昧な基準なんて決められるはずもありません。ましてや、これは社内でやっていれば、客先でもやっていると考えるのが管理職としてのリスクマネジメントの視点であり、大事なことだと思うのであれば日頃からの意識付けは必須だと言えます。
「2.目標へのコミット、執着」ですが、それまでの状況によっては、99%という結果は頑張ったと褒めるべきケースもあります。しかし、頑張ったと褒めることと、すべきことに足りていないということはやはり切り離して考えるべきで、頑張ったのは良い事だが、本来の結果に足りていないという事実については良い事ではないという認識を部下と共有する必要がありますし、部下によっては、どうしてあと1%を執着できなかったのか?という話をすることも大事です。すべき目標も、前よりも頑張れば、事情があればある程度でもOKという認識は部下に持たせてはいけません。

このように、皆さん自身が大事だと思う事について、ありがちな「ついつい仕方ないとしてしまうこと」を少し思い返してみて、今後は厳しく求めていくように心掛けてみるだけでも違います。もし皆さんの唐突な態度の変化に部下が戸惑うと心配ならば、会議などで一度説明して宣言すれば良いですね。「これこれな理由で今後は曖昧にしないから」と。
その後は、まずその取り組みに上司である皆さん自身が徹底できるか?が大事な一歩です。ご自身の仕事においてもですし、部下の行動について自分の組織でこだわりたい事については「良くない事について見て見ぬふりをしない」を実践してください。部下に対しての接し方が細かく小姑っぽくなり、多少煙たがられるかもしれませんが、これは大事なことに関する徹底度をあげる過程ではむしろ健全な傾向と捉えてOKです。それを過ぎれば「うちの上司には〇〇については厳しい」という認識が根付いて、言わなくても組織に皆さんが期待する行動が広まるはずです。

皆さんがご自身の組織で大事にしたい事について、部下の行動や組織の雰囲気に物足りなさを感じておられるなら、ちょっと振り返ってみてください。日頃、そのことに関して多少のことは仕方なしと「見て見ぬふり」してしまってませんか?

 【組織営業総研】 代 表:御 供 田 省 吾
組織営業総研 代表 御供田省吾 営業力強化 人材育成コンサルタント 管理職育成、営業力強化、人材育成コンサルタント。 元(株)キーエンス エリア営業責任者~HOME'S営業Unit長。延べ数百名をマネジメントしてきた豊富な現場経験を元にしたノウハウで経営者と管理職、若手の気持ちがわかるコンサルタントとして企業を支援中。詳細はコチラ。

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