コラム:メンター制度

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人材育成の有効手段の1つとして「メンター制度」があります。
私は、適任者が確保できるのであれば、積極的にこの制度を採用していくべきだと考えています。

新入社員をはじめとした若い人材が職場に定着し、活躍できるようになるステップを踏んでいくというのはいわば1つのProjectです。そう考えると、身近な先輩をはじめとする周囲の人が関わっていくことを前提としつつも、「メンター」という形で現場の責任者を決めておくほうが、他のProject同様に、この若手受入れProjectの成功確率は高くなるはずだからです。

ただ、冒頭にも書きましたように、1つの大事な役目である以上、適任条件はあります。

メンターは、先輩社員という条件だけで「面倒見てやって欲しい」程度に、入社2~3年目という若手社員に任されているケースも散見されますがこの人選条件は適切だとは言えません。

ここで改めてメンターに求められる役割を整理してみると
 1.ビジネスマンの基本的なあり方の指導
 2.職場での仕事の進め方、ルールの指導
 3.新人のタスク管理
 4.メンタルケア
代表的なところはこんな感じでしょう。

この中で1~3は比較的実践できている場合が多いのですが、「4.メンタルケア」については、十分に実践できていないケースが見受けられます。新入社員の立ち上げにおける上半期というのは、覚えることも多い中で、それまでの学生生活からの環境変化に適応も求められる為に心身の負担は相当大きく、組織としてそれをしっかりとサポートできるかが、職場定着や戦力化への初期立ち上げに大事なポイントになります。

この前提で考ると、様々な新しい経験の中で日々生まれるとまどいや不安に、耳を傾けるだけではなく、適切なアドバイスでそれらを解消するという簡単ではない役目を、2~3年目というそもそも本人がまだまだ一人前への道半ばという若手の誰もが、仕事の傍らで十分に役割を果たすことができるでしょうか?不安や愚痴に同調すること無く、あるべき状態を説くことが「いつも」できるでしょうか?改めて考えてみると、それは実際にはなかなか難しいはずです。しかしながら、実際には歳の近い先輩だからという条件だけでメンターが任命され、「メンタルケア」という重要な役目に適切に対応しきれずにいます。そして、メンターから上司への細やかな報連相も不十分なまま、あっという間に日々が過ぎて、気がつけば、新入社員が心の病になったり、やる気を失ってしまっていたりするのです。

そうなってしまうと、そこから挽回はかなり大変であると言わざるを得ませんし、逆に、しっかりとケアできていればスムーズに仕事や職場に馴染みやすくなる訳です。何も2~3年目の若手では無理だということではありません。その他の条件においても、任せるに足る人選が必要だという話です。これは、決して誤解してないでください。

では、どんな人選条件を考慮すべきか。

・ある程度の経験を持ち、日々発生する働く上での疑問や問題に
 しっかりとアドバイスができる人。
・自分の仕事がマネジメントできている人
・何よりも「人」に関心を持てる人

私の考える最低限のメンターの人選条件はこれです。

若い人材のヘルプサインを察知するためには、「人」への関心は重要ですし、自分の仕事もまわせていないのに手のかかる若手指導の現場責任者はできません。実際は、この条件を満たせるのは2~3年目よりももう少し経験を積んだ人のほうが、該当してくる確率はグッと上がってくるのではないでしょうか。もちろん、メンターという役目を設けるまでもなく、上司がこの役目を果たせるのであれば言うことはありませんね。

ちなみに、メンターというのは何も社内の人であることは絶対条件ではありません。目的は、適切なメンタルケアやアドバイスが実践できることであり、外部の人材にそのような役割をお願いしているケースもあります。役職者の人が、外部に自分にとってのメンターを確保している人もいますので、新入社員に対して同じような対応をすることも1つの方法ということです。どうしても、社内の人員的に無理があるのであれば検討されてみてはいかがでしょうか。

私共、組織営業総研でも、若手育成サポートの一環としての外部メンター相談を承ります。

 【組織営業総研】 代 表:御 供 田 省 吾
組織営業総研 代表 御供田省吾 営業力強化 人材育成コンサルタント 管理職育成、営業力強化、人材育成コンサルタント。 元(株)キーエンス エリア営業責任者~HOME'S営業Unit長。延べ数百名をマネジメントしてきた豊富な現場経験を元にしたノウハウで経営者と管理職、若手の気持ちがわかるコンサルタントとして企業を支援中。詳細はコチラ。

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